二人の戦後 2011 6 19

 日高義樹氏の著書から重要と思われる一節を引用しましょう。
「世界の変化を知らない日本人」 徳間書店
(以下、引用)
「ブッシュ大統領は、なぜ昭和天皇の葬儀に列席したか」
 1997年5月8日、私(著者)は、テキサス州ヒューストンで、
ジョージ・ブッシュ第41代大統領のインタビューを行った。
ブッシュ元大統領は、次のように話し始めた。
「大統領として、私が行った最もよいことの一つは、
裕仁天皇の葬儀に出席したことだ。
 退役軍人の多くが、
『行くな。あなたも退役軍人だろう。
ひどい戦争のことを覚えていないのか』と言ったが、
私は、こう答えた。
『私は行く。私は未来を見ている。
戦後、民主主義と自由のために尽くした天皇に敬意を表するためだ』と」
 ブッシュ元大統領は、第二次大戦中、
アメリカ海軍の爆撃機で出撃し、日本軍に撃墜された。
 同乗していた二人のパイロットは死亡、
ブッシュ元大統領は、数十時間、海上を漂流した後、
アメリカ軍の艦艇に助けられた。
 ブッシュ元大統領は、
「個人的には、長い間、日本を許すことができなかった」と友人に語ったことがあるが、
大統領として、アメリカと日本の同盟関係が、いかに大事であるかを理解していた。
 そこで、周囲の強い反対を押し切って、
昭和天皇の「大喪の礼」に出席することを決めたのである。
 ブッシュ元大統領は、こう言った
「私のなかの、戦争をめぐる日米関係にピリオドを打ちたかった」
(以上、引用)
 ブッシュ元大統領は、歴史よりも未来を取ったのでしょう。
「私は未来を見ている」という言葉が、それを象徴しています。































































































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